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茂木は映画のロケ地としても有名。映画の名場面も生まれました (茂木・後編)

茂木は映画のロケ地としても有名。映画の名場面も生まれました (茂木・後編)

『茶の味』のロケ地めぐり

今日の散策のテーマは、映画『茶の味』のロケ地をめぐる!!この『茶の味』は、2004年に公開された石井克人監督の作品で、同年、カンヌ映画祭の監督週間のオープニング作品でした。この映画のロケ地が茂木町。

今でもこの映画を見た日のことは鮮明に覚えています。この日は「気になる映画を片っ端から観るデー」にしようと映画館に行き、『茶の味』と『恋の門』を立て続けに観たのでした。どちらの作品も面白かったのですが、『茶の味』を観たあとは、面白さと感動でいっぱいになり、そこにきて、ロケ地が茂木だということも知り、さらに感激したのでした。

そんなわけで今日は『茶の味』のロケ地をゆっくり紹介していきましょう!

情緒あふれる昭和ふるさと村

映画に出てくる昭和の雰囲気ただよう小学校は、旧木幡小学校です。現在は「昭和ふるさと村」という宿泊施設になっています。今回、ここでソロキャンプをしようと思っていたのですが、新型コロナウイルス感染症の影響で施設が現在営業していないので写真のみでの紹介とします。いまは行けませんが、収束したらチェックしてみてくださいね。

ここは、坂野真弥さん扮する春野幸子の通う小学校として使われています。田中星児扮する校長先生が詩を朗読、朝礼の進行をする先生役はなんと尾野真千子。

この映画、今にしてみるととんでもない豪華キャストで主役は誰?という感じなのですが、メインの家族が父は三浦友和、母は手塚理美、祖父は我修院達也(若人あきら)、祖母はほぼ出てこないが樹木希林、叔父さん役は浅野忠信、中学生役の佐藤貴広、中学校の担任は志賀廣太郎(残念なことに4月20日に誤嚥性肺炎でお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします)、囲碁部の先輩は高橋一生、学級委員長役には菊地凛子、マドンナ役には土屋アンナ、初恋相手は相武紗季。他にもオタク役で加瀬亮、鑑識役は田中要次、刑事役の森下能幸(この役者さん、好きなんです)、寺島進はお約束の刺青の男、武田真治や草彅剛、庵野秀明はそのまんまアニメ監督役で出ています。そのアシスタントに岡田義徳、ナレーションは和久井映見。他にもこの人は! と驚く人がたくさん出ています。

内容は観てのお楽しみですが、美しい自然の風景をバックに、家族の日常を描いています。

里山を見渡すシーンは鎌倉山!

浅野忠信が強風の中、茂木の雄大な自然を見渡すシーンがあるのですが。そのシーンはこの鎌倉山から撮影されています。車で山頂近くまで入っていけるので運動不足の私でも難なく山頂に行くことができますが、冬場の早朝には雲海が見られるらしいので興味のある方は早起きして行ってみてはいかがでしょうか?この日もすごくいい天気で絶景が見られました。

そこから移動する途中に菜の花と桜がきれいに咲いているところが!こんなときにチョット停めて写真が撮れるのも私の愛車、カブの強みです。

そこから少し走ったところに桜だらけの山があります。急な坂を登って行きますが、山頂まで桜のトンネルをくぐっていくような絶景ポイントです。山頂には中川小学校があります。

その山を降ったところに橋がかかっているのですが、橋周辺のロケーションはとても良く、そのせいか橋の上で車を停める人が多いみたいで注意書きがあります。

えらそうに聞こえたら申し訳ないのですが、写真を撮るのが趣味の人、私も職業にしているので心がけていることがります。それは「写真を撮っていい場所なんてない」ということ。そういう謙虚な気持ちがあれば、少なからず迷惑行為はなくなるんじゃないかと。写真を撮る、景色を見る。理由があれば橋の真ん中で車を止めていいという思考にはならないと思います。人の通るところで三脚を立てる、入ってはいけないところに入るというのは、それ以前の問題ですが。

さて、この橋ですが劇中、浅野忠信とバットを持ったヤクザとのシーン(この言葉から想像するようなシーンではないですよ)の場所です。

懐かしの味、須藤屋飯店

橋の麓にあるのは須藤屋飯店さん。この須藤屋飯店、劇中では中嶋朋子の店として登場しますが、実際は中華料理屋さんです。

せっかくなのでチャーハンとラーメンのセットをいただきましたがとても安心する味です。

食事も済んだので、お店の方にお話を伺ったところ、衝撃の事実が判明しました。なんとこちらの方、「茶の味」に出演しているのです。劇中はこの店ではなく、ロマンチというお好み焼き屋の店主役で出ています。

エンドロールには茂木町子という名前になっていて気になっていたんです。お店には浅野忠信と中嶋朋子と一緒に撮った写真とサインがありました。当時のことを聞いてみましたが浅野忠信は最初はスタッフかと思ったと言っていました。女性に年齢を聞くのは失礼かと思いましたが、84歳でお一人でお店を切り盛りしているのは驚きです。

お好み焼き屋「ロマンチ」として登場した居酒屋

続いては茂木町と益子町の間くらいにある「こっこ」という居酒屋ですが、現在は営業してないみたいですね。ここが先ほどの茂木町子さんが店主の役で出ていたロマンチになります。「ロマンチ」では松山ケンイチが不良の先輩役で出ていました。

誰もいませんでしたが、外には店主のこんなメモが。優しさを感じますね。

他にも茂木駅や茂木高校なども「茶の味」のロケ地として使われていたみたいです。散策していると、この茂木のおだやかな雰囲気に、私の大好きな石井克人監督がロケ地として選んだ理由がわかりますね。

私のルーツ、千本!

さて、今回の最後の散策地は私のルーツがあるであろう場所です。茂木には千本という土地があります。道沿いにあまり目立たないのですが、千本神社があります。急な階段を登って行くと奥に社殿があります

目立たない神社のわりには見事な彫刻が施されています。

お参りをした後に次の目的地に向かいます。

千本城跡、羽黒神社へ

狭い道を登って行くと千本城跡に到着します。

現在は千本城跡、羽黒神社の石碑があります。左に進むと展望台があります。いい景色ですね。

奥に進むと羽黒神社があります。そして桜の木がたくさんあります。少し時期が遅かったのですが、誰もいない隠れた桜の名所です!

今回の散策も盛りだくさんでした。この散策は4月前半でしたが、いろいろなところで新型コロナウイルス感染症を防ぐために影響が出ていました。しかし、茂木はとても自然が美しく、大好きな場所ばかりです。皆さんもこの状況が収束したら、ぜひ足を運んでみてくださいね。

さて、私も家路に着くとします。ちなみに、ここは私の家ではありません。


千本 義信

1975年、栃木県大田原市で生まれる。中学生の時に親にカメラを買ってもらい、うまく撮れないことが悔しくて写真を撮り続ける。次第にカメラと写真の魅力に取り憑かれる。高校生になって憧れの写真部に入る。大会などにも参加して部長の地位を獲得。この頃には運動も勉強もできない私が進む道はカメラマンしかないと思い込む。高校を卒業し上京、東京ビジュアルアーツ写真学科へ。2年後、ギリギリの成績で卒業。その後、栃木県に帰り、印刷会社や写真スタジオのカメラマンを経て、2012年にフリーランスに。雑誌、企業広告、建築物、料理、商品撮影など、たくさんの人に支えていただき、今日もどこかで撮影中。

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